ROOTWeb企画個人サイト保存委員会

#02 "This page is Japanese only".


This page is Japanese only.

この大人気コンテンツ、早くも2回目です。

大人気というにはほど遠いと思います。それに全然早くないです。

いいのいいの、私の中では大人気なの。

それじゃ言うたもの勝ちじゃないですか~。

今回取り上げるのは、主にサイトのトップでよく見かけた、この文章です。

…日本人以外お断り、ってことですか?

そうじゃなくて、このページには英語ページはありません、日本語しかありません、って意味。

なんでまたそんなことを書いてるんですか?

これはだね。インターネットが普及しだしたときの時代背景によるものなのよ。

そうなんですか?

うむ。当初は情報のほとんどが英語で書かれた物であったのよ。

日本語のページは少なかったんですか。

個人や企業、学校や官公庁などがサイトを立ち上げていたが、今と比べれば信じられないくらい少なかったな。

はあ。

インターネットと言えば、まあ今でもそうなんだが、世界への入口でもある。 同時に日本のサイトも、世界から見られるようになりつつあった。

そうなりますね。

日本のサイトは、そのために、内容を英語で書いた英語バージョンのサイトを用意しているところも多かった。 大きな企業や、大学などがそれにあたるかな。

外国からも注目されやすいですものね。

一方個人サイトはというと、そういう英語のページを必ずしも用意できるとは限らないわけよ。

そうですね。

そこで登場するのが最初に挙げた文章でございまして。

なるほど。このページには英語版は無いよ、ってことを言ってるんですか。

日本人の正直さというか、おくゆかしさというか、悪く言うと劣等感がにじみ出たような言葉だなーって思います。

劣等感まで言っちゃいますか。

でも、僕は実際の所どう思われてたのかというのが知りたい。

といいますと?

だって、今だって自分が外国のサイトに行くと、当然言葉なんてわからないけど、 貼ってある絵などに見入っちゃうことはよくあるわけで。

そういえば所長は最近海外のイラストSNSにも登録したんですよね。

そうなると、言葉の問題なんざ小さくなる物じゃない。 「能書きはわかったから早く絵を見せてくれー」って気持になるよね。

…えっ、そうなんですか?

だからさ、当時日本のサイトを見に来た方も「ああまたここにもJapanese Onlyとか書いてるよ。わかったから見せろよー」とか 一笑に付して気にせずに見てくれてたのか、それとも、ってこと。

ああー、わかります。

だろ? だろ? 芸術に言葉の壁なんか無いんですよ! 言葉よりもハートなんですよ!

でも、最初に思った「日本人以外お断り」な印象は全く揺るがないですよ私。

…ちっ、ごまかせなかったか。